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2014年04月10日NEWS

【協力隊派遣】ザビディン校長に最終報告を行いました

1ヵ月半におよぶ協力隊活動も、いよいよ終了が近づいてきました。その前にもう少し日本企業の方の意見を聞きたくなり、私自身2社目となる企業訪問に行ってきました。
 
今回は木材を扱う日本の企業へお話を伺いに行きました。普段なら廃棄されてしまうゴムの木を利用して、家財などに使えるよう木材を加工する工場です。工場内には加工のサンプルや、カットする際のサイズ指定など、入社したばかりの従業員でもわかりやすい細かな表記が目につきました。

働く社員のみなさんは慣れた手つきで作業をしていましたが、こうした小さな配慮を積み上げつつ仕事をサポートしている様子を見て、現地に適応しようとする姿勢を感じることができました。

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国立高等技術訓練校のザビディン校長と
ADTECでの活動最終日に75名の学生へのインタビュー結果を中心に、2社の企業訪問で得たデータと(本当はさらに数社を付け加えたかったのですが)小野沢先生のご意見も加味しつつ、これまでの1カ月強におよぶ活動の内容についてザビディン校長に最終報告を提出しました。
 
ADTECの学生は志をもって日々、技術向上のために学んでいます。そしてしっかりした技術を身につけています。しかし、「実際にどういった働き方をすることで何に貢献したいのか」。そこまでのビジョンを抱いている学生は少ないようです。学生からは「モチベーションを上げてほしい」という声が多く上がりました。

私としては、中・長期的に学んだことを仕事の中でどう生かすか、ビジョンを持つことこそ、動機付けを維持するゆえんなのになと感じてしまったのも事実です。そういった意味で日本の就職活動の中で強調される、自己分析や業界研究の大切さが改めて認識された次第です。こういった方法をうまく紹介することができれば、学生たちの要望にもこたえていけるはずではないでしょうか。

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最終報告書を提出
その一方で、「意欲を引き出してほしい」という学生たちの意見に接し、「国際協力のあるべき姿とはなんだろう」とも考えさせられました。気持ちの面でのサポートというのは、「協力」のラインをひくのが難しい気がしました。私にとっては「協力」とは、「してあげるもの」ではなく、互いを思いやるなかで自然と存在するものです。与えたり、サポートしたりするだけでなく、相手から意欲を引き出すようなきっかけづくりをすることも必要ではないかと思います。
 
きっかけづくりには相当の熟練が求められます。外部からの支援者である私は、そしていつか去っていく私は、果たして、どこまで踏み込むべきで、どこから先は踏み込まないべきなのでしょうか。国際学部のゼミ室で考えていたことが、実際に青年海外協力隊活動に従事する中で改めて思い出されました。拓大の教育の実践性に気づかされたのも事実です。


おわりに


1カ月強のあいだ、初めてのイスラム圏、初めてのマレーシアで数多くの経験をさせていただきました。
 
家族のつながりがとても強く、ひととの縁を大切にするマレーシア。家族や友人のありがたみを何度も再確認しながら、いつのまにか人間関係に悩まされてしまう日本。どちらが良くてどちらが悪いということはないですが、それぞれプラス面とマイナス面があるのは確かです。私たちが今大切にすべきものは何なのでしょうか。何に幸せを感じるのでしょうか。
 
日本の技術や精神、習慣を見習うことでさらなる発展を期待するマレーシア。しかし、先進国を見習い大量生産・大量消費・大量廃棄をするのが発展のゴールなのでしょうか。マラッカの滴るような美しい緑の風景と人々の暖かさに囲まれながら、10年後20年後のマレーシア、日本、そして世界はどのように変化していくのでしょうか。そんなことを考えさせられました。
 


ここで出会うことのできたADTECスタッフのみなさんや、寮の友達はかけがえのない存在となりました。彼らと過ごしてきた1日1日がとても大切な思い出です。この縁が今回かぎりでなく、これから先も続くことを願います。
 
そして今回の大学連携プログラムをサポートしてくださった国際学部の教員の皆様、現地シニアボランティアで活躍されている小野沢先生に深く感謝いたします。思えば、派遣前に東京でお世話をしていただいたJICA本部の方々、マレーシア事務所の職員のみなさん、さまざまな人たちの協力があってこその「協力隊」であると実感しました。重ねて感謝させていただきます。今後もより多くの学生がJICA青年海外協力隊に参加し貴重な経験を重ね、その成果がさらなる展開へとつながっていくことを期待します。
 
学期休暇中、21歳の誕生日を迎えました。ADTECのスタッフの皆さんにサプライズでお祝いをしていただき、とてもうれしい1日を過ごしました。寮の友達にもケーキでお祝いしてもらい、感謝の気持ちでいっぱいです。この縁がなかったら出会うことすらなかったみなさんに、生まれたこの日を祝福してもらえるなんて、とても幸せ者だと思います。
 
長い報告お読みいただきありがとうございました。

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