HOME学部の教育教員紹介 佐藤 丙午 教授

国際関係論、安全保障論、国際政治経済論

教員紹介 佐藤丙午_02


佐藤 丙午 教授

一橋大学法学研究科修了(博士)。防衛庁防衛研究所の勤務を経て、2006年から拓殖大学海外事情研究所、2013年より国際学部へ。

インタビュー

  • Q
    拓殖大学国際学部に入られる前はどのような仕事をされていたのですか?
  • A
    拓殖大学の海外事情研究所に所属していました。海外事情研究所は拓殖大学の中でも歴史がある機関で、文字通り海外の事情の調査や、各種国際会議への参加を通じた国際社会の議論への貢献、研究所内では学術誌の『海外事情』の発行など、様々な学術活動を実施しています。私も研究所では、編集担当を務めていました。私が海外事情研究所に入った時は、所長が現総長の森本敏先生、さらに安全保障研究の佐瀬昌盛先生、ロシア研究の木村汎先生、軍事研究の江畑謙介先生などがおられ、非常に知的にも人間的にも大きく刺激をいただきました。現在は、海外事情研究所の副所長を務めています。
  • Q
    なぜ拓殖大学国際学部で教員・研究者の道を志したのですか?
  • A
    国際学部に移動する前から、拓殖大学大学院で教えていましたので、次世代の研究者教育には携わってきました。また、歴史ある拓殖大学の教授を拝命していますので、そもそも研究者でないと国際学部で教えるのは難しかったと思います。海外事情研究所にいた時は、国際学部の学生は桂太郎塾を通じて触れる機会しかありませんでしたが、その際に国際学部の学生は、政経学部や商学部の学生と比較して、活発で好奇心旺盛だけど、学問をする上で基礎的な知識と教養に欠けている、という印象でした。もし私に国際学部で役割があるのであれば、学問の基礎を教えていけたらと思っています。
  • Q
    学部ではどのような科目を担当されていますか?
  • A
    学部では、国際政治入門、安全保障、日米関係、それとゼミナールを担当しています。国際学部の抱える大きな問題として、これらの科目がアカデミックな意味で「論」や「学」ではなく、トピックスのように扱われていることです。ただそうなるにはいろいろな経緯があると聞きましたが、やはり国内の他大学や世界の大学の学生と競争する上で、一定の水準になければいけないとおもいます。さらに、拓殖大学のように、国際関係論や国際政治学を中核として発展してきた大学において、これらが学問として教えられていないのは、大きな問題と思います。そのような思いを持って、学生にはできるだけ厳しく接していくことを心がけています。
  • Q
    現在、関心を持たれている研究テーマをお答えください。
  • A
    現在は、軍備管理軍縮の将来について関心を持っています。国際社会では、条約をベースにした軍備管理軍縮の限界が指摘されています。核兵器から通常兵器に至るまで、冷戦期に、さらには冷戦後に作り上げられてきた軍備管理軍縮のレジームが限界を迎えつつあります。この先に何があるのか、国際社会の研究仲間と様々な場で議論しています。さらに、新技術の安全保障上の意義についても研究しています。
  • Q
    これから国際学部に入学を希望する学生、とりわけ先生の授業を受講する学生に伝えたいことは?
  • A
    言い方は厳しいですが、国際学部での教育だけでは、国際社会の議論に能動的に関与していくのは難しいと思います。国際社会の議論を見るにつけ、基礎的な教養の力と、新しいものを積極的に取り込んで行く柔軟さが必要だと痛感します。これまで国際学部では、アジアの開発、それも日本の開発援助を中心に、現場主義が重要とされてきました。海外事情研究所での経験から、さらには国際社会の議論に触れるたびに、日本の国際政策の議論を1970年代や80年代のマインドから解放する必要があると痛感します。アジアや開発、現場主義がダメと言っているわけではありません。日本が再び国際社会にキャッチアップする必要が生まれています。日本の過去の栄光に酔うのではなく、未来のために貢献できる人間になってほしいと思います。その中で、アジア、開発援助、現場主義の意義も再確認してほしいと思います。

TOOLS