HOME学部の教育教員紹介 藍澤 淑雄 准教授

サブサハラアフリカの地域コミュニティに関心

aizawa

藍澤 淑雄 准教授 

東京大学大学院修了、博士(国際協力学)。1990年青年海外協力隊、1997年国際開発センター、2013年秋田大学国際資源学部・研究科を経て、2019年から拓殖大学国際学部へ。

インタビュー

  • Q
    先生は大学時代にどのような学生生活を送られていましたか?
  • A
    大学時代は「どう生きていくべきか」についての答え探しの日々を送っていました。人生で一番悩んだ時期かもしれません。興味のある講義に耳を傾けても、親しい仲間たちといっしょにいても、本を読み漁っても、アルバイトに明け暮れても、現代美術家のアシスタントをしても、答えは見つかりませんでした。そんなときぼんやりと魅力を感じていたのが青年海外協力隊でした。当時はまだ大学を卒業していませんでしたが二度目の受験でようやく合格し、協力隊員としてパプアニューギニアという国に赴任することになりました。パプアニューギニアでは小さな町の小さな職業訓練校で、青少年を対象に3年間職業技術を教えました。はじめての海外暮らしでしたので、見るもの、聞くもの、触るもの、匂うものすべてが新鮮でした。活動する地域の人びとに外国人としてみられている感覚も新鮮でした。そのような現場の経験を通じて人生ではじめて自分の進むべき方向が見えてきたように感じました。
  • Q
    その後、大学に戻ってきたのですね?
  • A
    大学を中退して協力隊に参加しましたので、元の大学には戻りませんでした。苦労してやっと入った大学を中退したのですから、今思うとずいぶん思い切ったことをしたと思います。ただ協力隊参加は、その後の人生を方向づける大きな転機になりました。パプアニューギニアの現場では自分の能力不足を痛感し、それが国際開発の専門性をさらに磨きたいという欲求へと変わっていきました。協力隊の任期が終わりに近づくにつれてその気持ちがさらに高まっていきました。当時日本には国際開発を専門的に学べる大学や大学院がほとんどありませんでしたので、思い切って米国の大学と大学院に留学することにしました。留学は想像以上に刺激的でした。学生の3、4割が留学生という国際的な環境の中で、国際開発の第一線で活躍する先生方から直接ご指導いただいたことは、今でも他に代え難い貴重な経験だったと思っています。
  • Q
    拓殖大学国際学部に入られる前はどのような仕事をされていたのですか?
  • A
    米国での大学院を修了した後は、政府機関の委託調査研究やプロジェクトを実施する国際開発センターという組織で長い間お世話になりました。1年間に半年くらいは海外の現場にいる仕事でした。主にアジアとアフリカを対象として仕事をしていましたが、とりわけサブサハラアフリカにあるタンザニアの地域コミュニティで調査、研究、プロジェクトを実施する多くの機会にめぐまれました。タンザニア人の同僚や地域の人びととのかかわりあいを通じて、タンザニアの地域コミュニティについて理解を深めました。
    その後、前職の秋田大学で教鞭をとり始めました。それまでの研究をさらに深めたいと感じたからです。秋田大学では国際開発全般について教えながら、サブサハラアフリカの地域コミュニティにおける社会と人びとの関係性に焦点を当てて研究活動を行いました。現在でもその研究活動は進行中です。
  • Q
    学部ではどのような科目を担当されていますか?
  • A
    「コミュニティ開発」、「制度開発」、「開発とNGO」、「国際社会とボランティア」などを担当しています。私の担当科目には二つの大きなメッセージが含まれています。ひとつ目は、地域コミュニティの支援に当たって重要なのは、まずは地域社会の人びとの関係性をできるだけ正確に把握すること、そのうえで持続的に機能する支援の仕組みが必要だということです。ふたつ目は、私たち地球市民一人ひとりの力は小さくても、それが集まれば社会を変革できるということです。既往の学説と現場の経験を結びつけながら授業を展開していきます。グループワークが多いのも私の授業の特徴かもしれません。
  • Q
    これから国際学部に入学を希望する学生、とりわけ先生の授業を受講する学生に伝えたいことは?
  • A
    学生の時にぜひ母国とは違った環境に身を置いてみてください。慣れ親しんだ母国との違いが大きいほどに好奇心がくすぐられると思います。そしてその時の新鮮な感覚を大切にしてください。学生の時に吸収したことは記憶に深く刻まれて、歳を重ねてもいつでも鮮明に思い出すことができます。その記憶はそれからの人生を豊かにすることでしょう。国際学部には海外へ行くためのいろいろな機会が転がっています。ぜひ見落とさないように!

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