HOME学部の教育教員紹介 横山 真規雄 教授

元拓殖大学教授の大川周明先生に共鳴

横山-真規雄

横山 真規雄 教授

1983年明治大学法学部法律学科卒業、同年、㈱日本興業銀行入行。その後城西大学助手、静岡県立大学専任講師を経て、2000年拓殖大学国際開発学部助教授に就任。2004年教授、現在に至る。

インタビュー

  • Q
    先生は大学時代にどのような学生生活を送られていましたか。
  • A
    大学は法学部です。とにかく、学生時代は本を読み続ける毎日でしたね・・・。中でも法律の本が大好きでしたので、結果的にはとてもよく勉強する学生でした。今もよく、「横山先生は勉強好きだ・・」と言われるのですが、学生時代と比べると遊んでいるようなものです。何でそんなに勉強したのか、理由は、後でも触れますが、自分自身に不安を感じていたからです。方法は、図書館に籠って朝から晩まで・・、というのではなく、いつでも、どこでも本を読むというやり方です。電車の中でも、バスを待つ時も、授業の合間も、活字を読み続ける、そういう生活でした。もっとも、勉強以外何もしなかったのではなく、高校時代に演劇部だったこともあって、新劇(俳優座、演劇集団円、劇団仲間)の芝居に通い、又、話芸が好きなため寄席(末広亭、浅草演芸場)に出かけては落語を楽しんでいました。しかし、芝居の始まる前や後、寄席の合間にも、決して本を手放しませんでした。
  • Q
    大学卒業後、どのような経歴を歩まれましたか。
  • A
    大学卒業後に、㈱日本興業銀行(現在のみずほ銀行)に入りました。法律の勉強が大好きなことは知れ渡っていたため、周囲からは本当に驚かれた進路先でした。てっきり、法曹を目指すか、大学院を出て法律の先生になるか、あるいは法律を作る立場の公務員になるものと思われていたからです。銀行に入るというのは、そのため周囲は反対でしたね・・・。しかし、この「回り道」がとてもよかったと思っています。銀行で働くことで、世の中の色々な姿を見るチャンスがあり、今の自分に繋がる「視野」が広がったと思っています。
  • Q
    銀行在職中にはどんな仕事をなさっていましたか。また、そこで人生の転機となるような出来事がありましたか。
  • A
    銀行では最初本店で為替の仕事を担当していたのですが、ずっと法律の勉強は続けていました。又、国際的法律問題を扱う部署があり、その研究会に参加させてもらい、豊富な経験を持った先生や弁護士の方に丁寧な指導を受けていました。そうこうしている時、高校の先生が、城西大学に先生の口がある・・・、と声を掛けてくれ、それで大学の先生の道を歩み始めました。銀行の先輩の方にも、大学の先生になる方がポチポチいたので、「なるならば早い方がいい」との思いもありました。27歳の時です。その後、城西大学から静岡県立大学国際関係学部に転出し、更に拓殖大学に移ってきました。そのため教員歴は長く、20年を超えていますが、このような生き方ができたことを感謝しています。
  • Q
    横山先生はなぜ拓殖大学国際学部に来るようになったのですか。
  • A
    何と言っても「元拓殖大学教授の大川周明先生(1886年~1957年)」の存在が大きいです。 大学時代には、他大学や他学部の有名授業にせっせと「潜って」は、色々と面白く話しを聞いて勉強していました。その中の一つ、日本政治思想史の泰斗、橋川文三先生が、大川先生のことを「和魂洋才」を体現化し、壮大な思想を持った人物と高く評価していました。早速、図書館で大川先生の著書を読んでから、すっかりファンとなり、以来、勉強を続けています。その大川先生が目指した「アジア社会の共生と相互発展」をテーマに、いよいよ拓殖大学で新学部が出来ると知り、本学部に参りました。もっとも、軽く挨拶した程度だったのですが、あれよ、あれよと言う間に話が進んでいき、始め些か戸惑いました。しかし、これも大川先生のお導きと思い、慣れ親しんだ静岡を引き払って転任してきたのです。
  • Q
    現在のご専門・研究内容についてわかりやすく説明してください。
  • A
    広く言えば、国際法学という分野です。その中でも、「国際私法・国際経済法・国際取引法・EU法」という分野について研究しています。本当に面白い勉強で、全く飽きることがない毎日です。
  • Q
    国際法学の分野で現在取り組んでいるテーマはどんなことですか。
  • A
    国際的視点から法律を勉強していると、段々と日本のことが気になってきます。大川先生が国際的広がりを持った学問をしながら、一方で日本精神に終生関心を持った理由もよくわかる気持ちがします。今は、日本の法文化に、どうやって国際的視野を根付かせるか、そのテーマの検討をしています。
  • Q
    最後に学生へのメッセージをお願いいたします。
  • A
    「不安の時代」と言われ、「癒し」を求める風潮が高いようですね。しかし、本当に癒されれば不安がなくなるのでしょうか。
    長年、舞台俳優を近くから見ていますが、これほど不安定な商売はありません。舞台の収入は殆どありませんし、アルバイトもやりにくい、やってもワーキングプアで将来の保障も何もない、という経済的にも精神的にも肉体的にも厳しい職業です。
    そんな不安一杯で堪らないはずの舞台俳優に向かって、俳優座の演出家であった「千田是也先生(1904年~1994年)」は、ひたすら「勉強しろ・・勉強しろ」、「飯を食う暇があれば勉強してこい・・・」と言っていました。聞いていて何とも衝撃を受けましたが、今、改めて考えて見ると千田先生は実に正しいと思います。勉強して、知識を増やし、思想を深め、自分を高めるという方法しか、我々を取り巻く、「不安を押さえる」方法はないように思うからです。不安の時代だからこそ、大学ではしっかりと「勉強して欲しい」と思っています。大学では色々な勉強との出会いの可能性があります。何かに向かって我を忘れて取り組んでいけば、充実した人生を将来にわたり歩めると確信しています。

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