HOME学部の教育教員紹介 徳永 達己 教授

コミュニティ開発を見据えたインフラ整備を

徳永-達己

徳永 達己 教授

略歴:1984年拓殖大学商学部貿易学科(現:国際ビジネス学科)卒業後、青年海外協力隊、(社)国際建設技術協会、エイト日本技術開発(株)、拓殖大学大学院講師を経て、2015年より拓殖大学国際学部へ。この間、東京海洋大学大学院交通システム工学専攻博士課程修了。専門は都市計画、交通計画などのインフラストラクチャー(以降インフラ)開発(社会基盤整備)およびプロジェクトマネジメント。

インタビュー

  • Q
    先生は大学時代にどのような学生生活を送られていましたか?
  • A
    海外雄飛の学風に憧れて本学に入学しました。卒業後は、海外に移住して大きな事業を起こすことが夢でした。実家は神奈川県綾瀬市でしたが、学資を得ること、大学の近くに住みたかったこともあり、八王子駅前の新聞配達店に住み込み、朝夕新聞を配達しながら大学へ通いました。植木英雄先生の国際経営ゼミに入り、商社による中国東北部の農業開発プロジェクトを事例として卒論を作成したこと、卒業旅行として南西アジア(インド、バングラディシュ)、タイを一人で歩き回ってフィールドワークをしたことが思い出として残っています。
  • Q
    そのような学生生活を送っていて、なぜ国際協力やインフラ開発を志すようになったのですか?
  • A
    海外で仕事をするための登竜門と考え、卒業後は青年海外協力隊へ参加しました。任地はタンザニア国、職種は在庫管理です。
    当時、日本の有償資金協力を得て大型の道路整備プロジェクトが現地政府(公共事業省)の直営で進められており、プロジェクトに必要な資機材の調達・管理業務支援が主な活動でした。この体験から道路などのインフラ開発や国際プロジェクトの運営に興味を持ち、帰国後は研究員や開発コンサルタンとしてインフラ開発の業務や調査研究を続けることになりました。大学の専攻も運輸交通や物流、プロジェクト経営に関連したものが多かったことから、大学で得た知識を土台に一貫として国際協力、インフラ開発の分野で働いてきました。
  • Q
    就職先や大学院在籍時になにか特筆すべきエピソードや人生の転機となるような出来事があればお答えください。
  • A
    実際に仕事を始めて途上国の現場と深く関わるようになりました。そこで、さらに専門性を高め、これまでの業績を体系化しようと考え、家族や会社の理解を得て会社に勤務しながら大学院へ進学しました。
    海外出張が年間半年以上にも及ぶ業務形態でしたので、学業との両立が大変でした。これも学部時代に新聞配達をしていた経験があったからこそ乗り越えられたと思っています。若い時の苦労は将来必ずや役に立つということを実感しました。
  • Q
    拓殖大学国際学部に赴任することになった経緯、理由、状況などについてお話いただけますか?
  • A
    国際開発学部の設立時(2000年)、本学卒業生の立場で、国際開発に興味のある学生に対して途上国や協力隊に関する情報提供を行う場として「海外で活躍する先輩と話をする会」を立ち上げ、定期的に開催しておりました。また、インフラ関連の講義を担当していた吉田恒昭教授の新島ゼミ合宿にもサポーターとして一緒に参加するなど、当時より国際学部および教職員や学生の皆さんは、私にとって非常に思い入れのある存在でした。
    学位(博士(工学))取得後は、2007年より非常勤で拓殖大学大学院国際協力学研究科の講師を兼務することになり、本年(2015年)4月からは国際学部の専任教授として勤務しております。現在は、昨年まで藤本耕士名誉教授がご担当されていた科目(社会インフラ(応用)他)を引き継いでおり、その前任者は吉田先生であったことを思い起こすと国際学部との深い縁を感じます。
  • Q
    現在、関心を持たれている研究内容、テーマをお答えください。
  • A
    私の研究テーマは主として次の4つの分野となります。

    ①インフラストラクチャー開発(主に運輸交通分野等の計画、施工、管理、評価)
    ②都市・地域開発計画(物流計画、コミュニティ開発、復興支援、まちづくり)
    ③開発協力(PFI、BOPビジネス、参加型プロジェクト、社会起業家)
    ④プロジェクトマネジメント(システム工学、問題解決技法、フィールドワーク)

    最近のテーマとしては、「地域開発・まちづくり計画の視点から見たインフラ整備のあり方」、「コミュニティ参加によるインフラ整備に用いる適正技術の開発や組織・制度づくりと人材育成方法に関する考察」など、両領域にまたがる研究が主となっています。近年の厳しい財源制約のもと、コミュニティを通じて維持管理や社会サービスを民営化しようとする動きは日本でも注目されており、新たなインフラ整備システムとして、コミュニティ開発の新たな手段として重要となっています。
  • Q
    国際学部における学びについてどう考えますか?
  • A
    グローバルな視点からある事象について考察することを「国際学」と定義すれば、私達がこのグローバル化を正しく理解するためには、国際学をより体系的、かつ専門的に学ぶ必要があります。
    また、国際学は刻々と変化する現地の実情に合わせて考えるべきものであり、常に現場を意識して学ぶ必要のある学問です。そこで、私はこれまでの途上国における現場経験を活かし、教室だけの空間に留まらず、現地の人と向かい合い、お互いが課題解決に向けて共に学び、共に行動できるような教育環境を構築していきたいと考えています。校歌にも謳われているように、本学の学生にとって海外で活躍することは選択肢の一つのではなく使命です。本学は海外に関心ある学生に対しては手厚く支援してくれる良き伝統があります。
  • Q
    これから国際学部に入学を希望している学生、とりわけ先生の授業を受講する学生に伝えたいこと、訴えたいことは何でしょうか?
  • A
    国際機関、援助実施機関、研究機関、開発コンサルタント、青年海外協力隊など国際的な舞台において活躍を希望する志の高い学生を歓迎します。
    特に国際協力の仕事は、高度な専門性と能力それを習得するための集中力・忍耐力が必要とされます。大学院進学、留学希望者も歓迎します。
  • Q
    以上の質問の他に、なにか話したいことがあれば自由にお願いします。
  • A
    大学の四年間は短い期間ではありますが、自らの「人間力」を形成するため人生で最も重要な時期です。将来悔いを残さぬよう、徹底的に研究に打ち込んで自分自身を鍛え、この学部からグローバルな舞台に雄飛するための足掛かりとしてください。

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