HOME学部の教育教員紹介 徳原 悟 教授

どうしたら借りたお金を返しながら
貧困を削減していけるか

徳原-悟

徳原 悟 教授

日本大学大学院経済学研究科で国際金融を研究、1999年3月に博士後期課程を修了。2000年に拓殖大学国際開発研究所の専任研究員に。2004年から国際学部へ。

インタビュー

  • Q
    大学時代にどのような学生生活を送られていましたか?
  • A
    大学時代はあまり勉強をしませんでした。肉体労働のアルバイトに専念していました。アルバイトのなかで、いろいろな人と出会うことができたことや、社会・経済の動きを実感したことは、貴重な経験であったと思っています。大学生の頃に勉強の面で唯一したことは、経済学の古典を読むことでした。幸運にも古典を翻訳した先生や第一級の研究者が多くいましたので、ほぼマンツーマンで手ほどきを受けました。姿、形は違いますが現在と似たような経済・社会の問題について、昔の人はどのように考えていたのかを考えるには最高のテキストです。学生ほど時間に余裕がある時期はありません。その時期にゆっくりと古典を紐解くことを皆さんにもお勧めします。
  • Q
    なぜ研究者として大学院進学を志すようになったのですか?
  • A
    アルバイトでの経験や古典を読むことで、現在の経済問題への関心が高まり、もっといろいろなことを知りたいと思うようになりました。これが大学院進学を決めた理由です。「知りたい」という欲求は、いまでも研究を行う上での大きな原動力になっています。大学生時代の頃の日本は、バブルで社会全体が明るく活気に満ちた時代でした。いまと違って就職も容易な時期でした。また、大学院に進学する人の数もそれほど多くない時期でしたので、不安もありました。しかし、結局は大学院に進学するという決断をしました。決断した後は、積極的に取り組むことだけです。みなさんもこれからいろいろな決断をしなければならなくなりますが、重要なのは決断した後にどれだけ真剣になれるかだと思います。そこを大切にして欲しいと思います。
  • Q
    拓殖大学国際(開発)学部に赴任することになった理由は何ですか?
  • A
    大学院在学中に、ひょんなことから、「東アジア長期経済統計」をつくるプロジェクトに出くわしました。大学院に通いながら、茗荷谷の研究所で昼夜を問わず作業に参加していました。そこで現在、拓殖大学の学長であり、当時、研究を指揮していた渡辺利夫先生からお誘いをいただきました。
  • Q
    現在、関心を持たれている研究内容、テーマをお答えください。
  • A
    私の研究テーマは、東アジア諸国の経済発展に金融がどんな役割を果たしてきたのかを明らかにすることです。道路、港、空港、発電所、学校だけでなく、医療や保健などのプロジェクトを行うためには、お金がかかります。つまり、貧困から逃れるためには、どうしてもお金がいります。しかし、開発途上国にはお金がありません。だから、外国からお金を借りてくることになりますが、借りたお金は返さなければなりません。返せなければ借りることもできなくなります。どうしたら、借りたお金を返しながら貧困を削減していくかを考えなければなりません。外国との関係を考えながら、お金という面から開発途上国の貧困脱出を考えています。
  • Q
    学部ではどんな科目を担当していますか?
  • A
    学部の基本科目の1つである経済学を担当しています。また、2年次から選択するコースの基本科目を担当しています。国際協力コースの「国際協力論」、国際経済コースの「開発経済学」を中心に授業を担当しています。これらの科目は2年生以降の専門研究の基礎となる科目です。
  • Q
    これから国際学部に入学を希望している学生、とりわけ先生の授業を受講する学生に伝えたいこと、訴えたいことは?
  • A
    わたしの専門は経済ですが、経済だけでなく社会、文化、歴史、宗教、民族などいろいろな分野に関心をもってもらいたいと願っています。専門研究になると、どうも自分の分野だけに閉じこもってしまいがちになります。しかし、現実の社会は複雑です。この複雑さに対応できるような人間力を鍛えて欲しいと思います。そのためには、いろいろなことに関心をもち、多面的に考えられる力を身につけていく必要があります。これは、自分の可能性を広げていくことにもなります。食わず嫌いにはくれぐれもご注意を。
  • Q
    学生の皆さんに何か一言を。
  • A
    わたしの好きな経済学者がこんなことを言っています。「静かにいくものは健やかにいく、健やかにいくものは遠くまでいく」。この言葉は、勉強や人生においても一面の真理を捉えていると思います。少し立ち止まって、この言葉を考えてみてください。多くの可能性を秘めているみなさんに、この言葉を贈ります。

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