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韓国・朝鮮半島、さらには東アジア全体の
経済発展をもカバー

文-大宇

文 大宇 教授

1984年に韓国で大学卒業後、日本に留学。東京工業大学大学院で博士学位の取得後、1994年から4年間、国際東アジア研究センターで上級研究員として勤務。1998年に拓殖大学に赴任。

インタビュー

  • Q
    先生は韓国で大学時代を過ごしていますが、どのような学生生活を送られていましたか?
  • A
    当時の韓国は政治、経済、社会が大きく動いた時期でした。大統領が暗殺されたり、民主化を求める多くの学生のデモがあったり。最近「光州5・18」という映画になった光州事件があったのは、私が20歳の時でした。そのような時代に大学生活を過ごしたので、正義、自由、不平等、貧困問題などに自然と関心を持つようになりました。また、工学部の学生でしたが人文社会分野のサークル活動を通じて、開発途上国が抱えている問題についても考えるようになり、その時の関心が今の研究を始めるきっかけとなりました。
  • Q
    大学卒業後は一般の会社に勤めていたこともあるのですか?
  • A
    そうです。少しばかり会社に勤めていましたが、大学時代から考えていた世界経済の仕組み、開発途上国の発展問題などについて更に詳しく勉強したいという思いが消えませんでした。そこで、この分野の研究者を目指して日本の大学院進学を志しました。大学院進学後は、開発途上国が抱えている多様な問題を知るために、アジア地域の経済を中心に開発経済学を学びました。
  • Q
    日本の大学院に入るには、決断が必要だったのでは?
  • A
    勤めていた会社を20代後半で辞めて、ゼロからのスタートである留学を選ぶということには大きな勇気が必要でした。私にとって大学院への進学は、大きな人生の転機でしたね。来日後は日本語の勉強、専門分野の研究をしながら、学費や生活費のために深夜までアルバイトをしたりして辛い時期もありました。しかし振り返ってみれば、その時の決断があったからこそ自分の夢を叶えられたのだと思います。ですから、スタートが遅くても本当にしたいことを見つけたならば皆さんもチャレンジして欲しいです。
  • Q
    拓殖大学国際(開発)学部に赴任することになった理由、状況についてお話いただけますか?
  • A
    大学院修了後、しばらくは九州にある「国際東アジア研究センター」で東アジア経済を中心に研究をしていました。いつかは大学で教えたいと思っていたのですが、ある時、大学院時代の恩師である渡辺利夫先生から拓殖大学でアジアや開発途上国を中心に教える新しい学部をつくるので、来ないかと声をかけていただきました。
  • Q
    現在、関心を持たれている研究内容、テーマは何ですか。
  • A
    私が関心を持っているテーマは、東アジア諸国の経済発展と相互依存関係の深化についてです。東アジア諸国は過去30~40年の間、目覚ましい経済成長を達成しました。今や貿易や投資を通じて東アジア諸国の相互依存関係は急速に進んでいます。以前の東アジア諸国の経済関係は自国と先進国との関係に重点が置かれていました。しかし現在は、東アジア地域内の開発途上国が相互に経済関係を緊密化しながら発展しています。このような新しい相互依存関係を観察し、東アジア諸国の更なる経済発展について考えることが関心テーマです。
  • Q
    大学では韓国、朝鮮半島を中心に教えているのですか?
  • A
    韓国、朝鮮半島だけでなく、広く東アジア全体をカバーしています。例えば「東アジアの経済発展」の授業では、東アジア諸国の成長過程や成長要因について講義しています。もちろん韓国、朝鮮半島は、私の得意分野です。「朝鮮半島の政治と経済」の授業では、開発途上国の中でももっとも目覚ましい経済成長を達成した韓国経済の歩みや特徴、政治変化について教えています。
  • Q
    韓国、朝鮮半島は東アジア全体とも大いに関係があるのですか?
  • A
    たとえば「朝鮮半島の政治と経済」という科目は、韓国の経済発展を中心に授業を進めていますが、開発途上国がどうすれば豊かになるかということを考える際、韓国のケースは多くの面で参考になります。ですから韓国に関心のある学生のみならず、開発途上国の経済発展に関心のある学生も、ぜひ受講してみて下さい。一緒に考えてみましょう。
  • Q
    大学生活について何か一言、お願いします
  • A
    学生の頃「20代の君達は無限の可能性をもっている」という言葉をよく聞かされました。当時はその意味がピンと来ませんでしたが、歳を重ねるにつれその意味が分かってくるようになりました。皆さんには、大学生活を思いっきり満喫してほしいと同時に、目標もしっかりもってもらいたい。それは大層な目標じゃなくても構いません。自分が真剣になれる何かをみつけてください。青春は過ぎてみれば短い小春日です。しかし、そこには本当に無限の可能性が眠っています。

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